【英語】小中学生での英検取得は必須?高校・大学の入試事情
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今更、英検?意味なくない?
実は意味あるみたいよ!
インターネットによるグローバルのフラット化が進みますます英語の重要性が増してきています。ここ数年で英語教育を取り巻く環境も変化しているようで、2020年からは小学生に新学習指導要領が導入、それに続いて2021年度から中学生に、2022年度から高校生にも新学習指導要領が取り入れられます。
新しい指導要領では高校卒業までに必要な習得語彙数も2010年の3000語から2020年代は5000語まで増加し、内容も高度化していく見込みのようです。
そこで今回は、英語教育の環境変化に伴う高校・大学入試の変化と、理解しておくべき「英検の重要性」について投稿していきます。
社会人の方からは「いやいや今更英検なんて意味ない!」「英検なんていう試験まだやってたの?大事なのはTOEICの点数でしょ!」といった声が聞こえてきそうですが、実は社会人になる前の、高校・大学入試をクリアするためには、英検が重要というルールに今はなっているようです。
英検の概要
国内最大規模の英語検定試験、試験は年3回実施
5級(初級)、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級(上級)の7つのグレードに分かれており、筆記・リスニング・スピーキング(3級以上)で合否判定。合否だけでなくスコアもフィードバックされます。
初級の英検5級は筆記とリスニング合わせて45分。上級の1級は筆記とリスニング合わせて135分、更に2次試験でスピーキングの面接試験が追加されます。
英検各グレードのレベルとTOEIC換算
以下、あくまで参考の目安になります。「3級から準2級へ上がるタイミング」と「2級から準1級に上がるタイミング」で壁があるように感じます。
グレード | 目安 | TOEIC換算(目安) |
5級 | 中学初級程度 | ~259点 |
4級 | 中学中級程度 | 260~269点 |
3級 | 中学卒業程度 | 291~299点 |
準2級 | 高校中級程度 | 450~490点 |
2級 | 高校卒業程度 | 550~600点 |
準1級 | 大学中級程度 | 740~820点 |
1級 | 大学上級程度 | 870~970点 |
取得しておきたい英検のレベル
結論から言うと、最低でも「英検2級(高校卒業程度)」を、「高校入試前までに」取得しておくべしです!
その理由は「英検2級以上保有していれば入試の英語試験を免除もしくは当日の得点換算される」ケースあるからです。
約20年前にわたしも高校受験を経験しましたがそういった英検といった民間の試験を活用した仕組みはありませんでした。英検という分かりやすいゴールを設定することで、国も早期に英語学習に取り組ませる狙いがあるように感じます。
<英検2級を高校入試までにクリアしておくメリット>
・英検の勉強をすることで、そもそも英語のベースの実力を付けることができる(●級という分かりやすいゴールがあるので勉強しやすい)
・入試に英検を活用出来れば、入試前に英語の勉強に充てていた時間を他の教科に充てることが出来る
・入試に英検を活用出来れば、当日一発勝負の英語試験のリスクヘッジになる
・入試に英検を活用したとしても、もし当日の試験で高い得点を取ればそれはそれでその得点を評価してもらえる
高校入試での英検採用事例
一例として大阪府の事例を紹介します。
現在、大阪府の公立高校入試では英検の活用が可能となっており、英検2級を保有していると当日の英語の試験の得点が80%保証されるという制度になっています。準1級以上だとなんと満点となるようです。
大阪府立高校入試は難易度別に試験問題が分かれており、難易度が一番高いC問題を採用する上位校、北野高校や茨木高校などで当日試験で80%を取ることは至難の業という状況踏まえると、中学時点で何回も受けられる英検で2級は確実に獲得しておきたいですね!
<大阪府公立入試の英検読み替え率>
英検 | 入試試験の読み替え率 |
準1級・1級 | 100%(満点)に換算、得点担保 |
2級 | 80%に換算、得点担保 |
また以下に大阪府立高校の難関校の受験者数と英検保有者を整理しました。既に最難関の北野高校では英検2級保持者が6割を超えており、仮に英検を持たず当日英語で失敗してしまったらそれだけでかなりのビハインドになってしまいます。他の高校でも今後は北野並の6割を目指し保有率が上昇してくる傾向にあると想定されます
<大阪府立高校別 英検取得者数と比率>
高校名※難関校 | 受験者数 | 2級以上保有 | 比率 |
北野(大阪最難関) | 468名 | 296名 | 63% |
茨木 | 475名 | 181名 | 38% |
天王寺 | 411名 | 166名 | 40% |
大手前 | 510名 | 166名 | 33% |
三国丘 | 481名 | 94名 | 20% |
他の都道府県や私立高校でも英検の受験への活用を推進されているところもありますので、今回は一例として大阪府立高校の事例を紹介しましたが、是非その他の地域や学校でも調べてみてください!
大学入試の英検採用事例
大学受験でも英検2級以上を出願資格にしていたり、当日の試験免除や得点換算に活用していたりするようです。広島大は準1級なら満点扱いなのですね。
英検を持っていれば、受ける大学によってはかなり有利に受験を戦うことができますね!
<英検を活用する大学の例>
・広島大学(国立)・・・準1級以上でセンター試験英語を満点扱い
・筑波大学(国立)・・・2級以上で推薦入試出願資格(2018年度より)
・一橋大学商学部(国立)・・・1級以上で推薦入試出願資格
・立教大学(私立)・・・2級以上で一般入試(グローバル方式)英語免除
・早稲田大学文学部文化構想学部(私立)・・・準1級以上で一般入試(英語4技能テスト利用型)英語免除
など
まとめ
今回は昨今の英語教育の変化と高校・大学受験について投稿しました。昔の感覚で「英検は不要」と思っていましたが、ルールが変わるとその重要性も変わってくる。世の中の変化をしっかり調べておかないと、今の世の中とズレた意思決定をしてしまうと反省しました。
一方、日本の社会人では未だにTOEICの点数が重視されていますね。英検をしっかりやっていれば、社会人になってTOEICの試験も問題なく得点が狙えると思いますが、入試で求められることと社会人で求められることは違うということも合わせて胸に留めておきたいです。
社会人だともはや英語が喋れなくても「とりあえず現地に行って気合いで仕事をまわしてこい」みたいなこともザラですので。。そこまで追い込まれると人間不思議と話も出来るようになりますが。
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