【お金】日経平均とTOPIXの違い:日銀の発表を受けて!

2021-05-28

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日経平均とTOPIXを学ぼう!

21年3月19日(金)、日銀が上場投資信託ETFの買い入れ対象について、これまでの「日経平均型ETF」を止め「TOPIX型ETFのみ」を買い入れする形に変更するという発表をしました。

これが市場にどのような影響を与えるのでしょうか?

今回の記事では、まず、そもそも「日経平均」と「TOPIX」の違いって何?について解説していきたいと思います!

日経平均とは?

日経平均、株式投資をされない方でも一度は耳にしたことがあるワードだと思います。最近では日経平均がバブル以来の最高値や遂に3万円を超えたなどニュースをニュースを賑わしています。

ではその日経平均について対象銘柄と計算式を見てみましょう。

【対象銘柄(日経平均)】

東証一部に上場の主要225銘柄

※東証一部の全銘柄ではないので注意。東証一部は約2000社、その約10%の225銘柄が日経平均銘柄に採用
※市場流動性の高い銘柄を中心として、業種間のバランスに配慮し選定

【計算式(日経平均)】

以下の計算式で算出されます。

■日経平均株価 = 225銘柄の株価合計÷225(対象銘柄数)

※実際は、みなし額面というややこしい仕組みや微妙な調整も入っていますがそこは今回重要ではないのでスルーします

ポイントは「株価合計」という所です。株価を単純に合計しているので、日経平均への寄与度は実際の1株あたりの株価の数字が大きい銘柄が大きくなります。

株式分割を行っていないファーストリテイリングは株価が1株87000円(21.3.22現在)にまで上がっており1株8400円(21.3.22現在)のトヨタ株の寄与度の約10倍のパワーがあるということになります。

【日経平均寄与度ランキング】

日経平均株価は、1単元当りの株価の水準が高い「値がさ株」が上位を占めています。もはや日経平均の動きはファーストリテイリングとソフトバンクの動きに依存しているとも見ることができます。

順位銘柄構成比
1ファーストリテイリング10.7%
2ソフトバンクグループ7.3%
3東京エレクトロン5.1%
4ファナック3.2%
5ダイキン工業2.7%
6KDDI2.6%
7信越化学工業2.3%
8アドバンテスト2.2%
9エムスリー2.2%
10テルモ1.9%
日経平均 上位10銘柄構成比40.2%
21.3.22時点

【日経平均に入っていそうで入っていない銘柄】

実はキーエンス、日本電産、任天堂、ニトリといった銘柄は、大型株にも関わらず日経平均には含まれていません

TOPIXとは?

Tokyo Stock Price Indexの略。聞いたことはあるような気がしますが日経平均に比べるとよく分からないという感じの方が多いのではという気がします。では対象銘柄や計算式を具体的に見ていきましょう。

【対象銘柄(TOPIX)】

■東証1部に上場の全銘柄(約2000社)

【計算式(TOPIX)】

以下の計算式で算出されます。

TOPIX=現在の東証時価総額÷1968年の東証時価総額×100
※時価総額=株価×発行株数

1968年1月4日を基準日として、当時の時価総額を100としたときの現在の指数がTOPIXとなります。なぜ1968年を100としてるか?それは1968年にTOPIXという指数が生まれたから、それだけの理由のようです。

日経平均とは違って、対象が東証一部の全銘柄、且つ、時価総額をベースとしているため、日経平均よりも市場全体の動きを正しく表してくれる指標になります。

TOPIX寄与度ランキング

TOPIXは、時価総額が大きい銘柄が上位を占めています。一位は圧巻のトヨタ。その後に続き企業も、何となく肌感覚に合う感じの社名が並んでいますね!

順位銘柄構成比
1トヨタ自動車3.0%
2ソフトバンクグループ2.6%
3ソニー2.5%
4キーエンス2.2%
5NTT1.2%
6ファーストリテイリング0.5%
7三菱UFJフィナンシャルグループ1.3%
8リクルートホールディングス1.3%
9任天堂1.4%
10KDDI1.0%
TOPIX 上位10銘柄構成比17.0%
順位は21.3.22時点、構成比は21.1.31時点

今後の作戦

これまで日銀が日経平均型ETFを積極的に買い入れしてきたことにより、ファーストリテイリングを中心とした値がさ株の株価がつり上げてこられました(勿論それだけではなく、各企業の成長力も強いです)。どの株も最低単位の100株を買うにも一声で数百万円と全く手が出ないですね。

が、一方で先週の日銀アナウンス以降、直近では値を落としています。

楽天i-speedより
楽天i-speedより
楽天i-speedより

普通に考えると、これまで日経平均型ETFをトピックス型のみに変更するということは、今後、トピックス上位銘柄を中心に堅調に株価が上昇していくと考えることができます。

基本的に今回の日銀のアナウンスはTOPIX上位銘柄に有利には働くはずですので、株式市場はそんな単純なものでは無いと思いつつ、一時的にその他の外部要因(トヨタが半導体受給逼迫で工場稼働できないなど)で株価が下がるタイミングあれば、参入も視野にいれたいと思います。

金利上昇も追い風に三菱UFJフィナンシャルグループなどはまだ上昇の余地がありそうな気がします。

まとめ

今回は日銀のETF買い入れに関する重要な発表をトリガーに、日経平均とTOPIXの違いを学びました。

日銀の購買力は本当にスゴイですね。

お金

Posted by Nakkan